3/26/2012

研究者としての存在理由



研究者ならば誰でも「独創性」というものを重視していることと思います.
独創性の捉え方は人それぞれだと思いますが,私自身が研究テーマを考えるにあたって銘としているのは次のようなことです.

「もし自分がやらなかったら,この世に存在しないような研究をやるべし」

です.いいかえると,

「自分がやらなくても,そのうち誰かがやるような研究は(なるべく)やらない」

 ということです.もちろん後者のなかにも(というより,そちらの方が)大事な研究テーマがたくさんありますし,私自身もこれまでそういう研究もやってきています.また研究者も社会や組織に責任を負っていますので,好きなことばかり研究していていいわけではありませんが,自分個人が「研究者であること」の理由は前者の方にあるのだという意識は常に持っていたいものです.
(それと,この言葉を誰も見向きもしないような研究の言い訳にしないように自戒しておかないといけません)

阪大の機械系では明日から4年生の研究室配属が始まります.どんな志を持った研究者予備軍が入門してくるか,今から楽しみです.