三叉ヘビロボット version 2 |
製作時期: 2005年10月〜2006年初め頃
制作者:南裕樹
キーワード:状態フィードバック,画像位置計測,2リンク
Version 1 がひとまず完成した後,南君が引き続き三叉ヘビをテーマを研究することになり,もう少し本格的な実験ができるように拡張を行いました.機体そのものはversion 1と同じですが,ベース部に赤外線LEDによるマーカを2つ付け,浜松ホトニクスの画像位置計測装置でベースの配置情報(x,y,θ)が取得できるようにしました.また,PS2のコントローラをA/Dコンバータに繋いでマニュアル操作もできるようにしました.安定して動くので,杉江研のデモではよく活躍してくれたようです.
実験環境全容 |
マニュアルコントローラ |
Version 1で用いていたのはホロノミーの原理に基づいて目標方向への変位を生成する2パスのアルゴリズムでした.これは物理的意味はわかりやすいのですが必ずしも効率的ではないので,version2では外積方程式に基づく1パスのアルゴリズムに変更し,さらにこれを反復させる積分型周期状態フィードバックを実装しました.これにより任意方向へ滑らかに推進することが可能になりました.南君が手際よくこの実験を進めてくれたおかげで結果的に2008年度のシステム制御情報学会論文賞をいただくことができました.
- M. Ishikawa, Y. Minami and T. Sugie: Development and Control Experiment of the Trident Snake Robot, IEEE/ASME Transactions on Mechatronics, Vol. 15, No.1, pp. 9-16, 2010.
- 三叉ヘビ型ロボットのPoint-to-Pointフィードバック制御, システム制御情報学会論文集,vol. 20, No.2, 2007.
回転制御
機体のメインの部分はversion 1と変わっていないので,これをversion 2と呼ぶにはちょっと無理があったかもしれません.当初は2リンク型への拡張を目指していたことと,この後にそんなに三叉ヘビの後継機が続くと思っていなかったので,メジャーバージョンを上げてしまいました.