2/01/2011

三叉ヘビロボット version 1

三叉ヘビロボット version 1
三叉ヘビロボット version 1
製作時期:2005年8月
制作者:南裕樹,木村和仁,神谷雄介(京都大学M1)
キーワード:木製, RCサーボ, RTlinux, 通常の3倍

京都大学に赴任後,当時M1の南君,木村君,神谷君の3人組が夏休みの課題として作ってくれました.彼らは3人とも手先が器用でチームワークが抜群でした.「今年の夏はM1みんなで三叉ヘビを作ろうか」という話になり,あらかじめ買っておいた車輪とRCサーボを渡したところ,もうその日のうちに機構検討をしてさっさと設計にとりかかっていました.高専出身でロボットの知識が豊富な南君,プラモ達人の木村君と神谷君の連携が功を奏し,秋にはジオンの精神が形になったようなカッコいい機体ができあがり,10月の宇治オープンキャンパスで公開することができました.

ベースとリンクの部分は「木製」です.私にはメカを木で作るという発想がなかったので最初は「えっ?」と思いましたが,もともと大して強度の要るロボットではないのでちょうど良かったようです.関節にはHITECのRCサーボモータを用いていますが,内部の回路は全部取って外付けのモータドライバで電圧駆動しています.その他はデスクトップPCにA/D, D/Aボードを差して有線制御,ソフトウェアはRTlinuxとCで開発という,この当時としてはオーソドックスな構成です.上から吊っている動力パイプのようなものはケーブル類を納めたカバーで,ここを敵(白い奴)に切断されると動けなくなってしまいます.

この機体により,はじめて三叉ヘビの基本動作が実機で確認できました.もともと考えているのが運動学レベルの問題であって,ほとんど理論通りなので学術的には当たり前だと思われるかもしれませんが,やはり実際に動くのを見るといろいろ気付くことがあるものです.「ファースト」の名にふさわしい功労機といえるでしょう.

回転制御

直進制御